結局人生50歩100歩 じゃないかもしれない。

番外編:憧れは色あせる:森瑤子『ホテルストーリー』を読んでみた。

2012-03-08 Thu 22:30
番外編です。

まだやってんの?と思った方はここでさようならです。

バイバーイ




kyuinblog0081



読みたい人だけ続きはこちら ↓



kyuinblog0091

ここから先読むことを選択した人は
文句はいわずに読みましょうね。

いや、この番外編、書くかどうか迷ったんだよね。

でも久しぶりに過去の記事を読み返してたら
あたしのブログ記事ってほんとおもしろいの。

いろいろ過去記事を漁ってたら
時を忘れるというか、
ああ、こういう考えかたしてたんだなとか
昔からほんと言ってることブレてねーな。
さすがあたしとか思うわけで
電子書籍でまとめて読みたいくらい。

で、思った

あと何年生きてるか自分の寿命はしらんけど
憎まれっ子世に憚るといわれているので
多分私は超長生きしそうだ。

120歳になってもまだ悪態ついてそうだよ。

となると、やっぱり120歳になったあたしが
若い頃何を考えてたんだろうか?ブレてないのか?
とか検証する為にネットに自分のそのときの考えを
おいといてもいいんじゃないかと

そうです。
老後に読み返す楽しみの為にやはり今回番外編を書こうと
思ったわけです。
だってあたしの今年の目標は
隣人を愛するためにまず自分を愛する事なんだもん。
詳細は過去記事参照『あなたの隣人を愛せよ』


ではいきます

番外編:憧れは色あせる 森瑤子 『ホテルストーリー』を読んでみた。


kyuinblog0051

まず結論から言おう。

『情事』の作風に共感できない体質のあたしには
ホテルストーリーはまあまあ読めたほうだ。
この人必ず軸が恋愛か不倫かなので
イマイチ今の好みに合わんのだ。


それにしても森瑤子って、いま読んでみると
ほんと作品の出来にめっちゃくちゃムラがあるのよね~。

読み終わった後に
うわーヤラレタ!と思う作品と
何これひどいっていうのとの
落差がありすぎる。

短編だからその分気楽なので
例え酷い作品を読んで落胆したとしても
次こそはって思って読むと案外と期待を裏切らない
予想外に唸らされたりする出来だったりして
本当に油断ならんのだ。




『ホテルストーリー』を読んだこと無い人
これから読むつもりも無い人にかいつまんで説明すると
この本の構成は10軒の有名ホテルを舞台とした
短編集なわけ

第一話:半島酒店 (香港 ザペニンシュラ)
第二話:ホテルオリエンタル (バンコク マンダリンオリエンタル)
第三話:地中海クラブ ティーニュ (フランス、
フレンチアルプス ティーニュのクラブメッド)
第四話:サヴォイホテル (ロンドン)
第五話:ラッフルズホテル(シンガポール)
第六話:ホテルニューグランド(横浜)
第七話:上海飯店(上海)
第八話:東京ステーションホテル(東京)
第九話:マンションダモール(パリ)
第十話:マーガレットリバーモーテル(オーストラリア)

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この本は1986年(26年前)に出た本らしい。
私が読んだのもその頃だった。

ティーンエイジャーだった私に
きらめいて見えてたものは、とっくに輝きを失い
憧れを持って眺めていたそのホテル名はいつしか
特別なものではなくなり、
PCのメールボックスにはそのホテルへ宛てた
宿泊の際のリクエストを確認するメールが
日常的に入るような大人になった。

だからこそいま読むと、粗が無数に見える。

王道のホテルチョイスはとても退屈すぎだし
各話の主人公もとても魅力があるとは言えない。

あたしだったらこのホテルなら
どういう設定でどんな物語を書くだろうか?

それよりも何よりも
何処のホテルをホテルストーリーに登場させる
10軒のホテルに選ぶだろうか?

物語が書けそうな世界中のホテルがすぐさま頭に浮かぶ。

Vila Bled
Le Chabichou
Dar Al Masyaf
Del Coronado
Pousada De Coloane


そのホテルを舞台にどんな主人公を登場させるだろうか?
そんなことばっかり考えて
なかなか読み進めることが出来なかった。

今更読むと、はっきり言って駄作だったり
ひでーなこれと思ったもののほうが多かったのだが、
唯一唸らされたのがこれ、
第八話:東京ステーションホテル(東京)

やはり森瑤子って
「虐げられている主婦のひそかなる夫への復讐」
みたいなじめじめした物語を書かせたら
右に出るものはいない感じ。

それだけ自身の虐げられていた時代が長かったのか
自由に生きているあたしから見ると
なんで離婚しなかったのかなと素で思ってしまう。

いまや私の周りには離婚歴の無い人のほうが
少ないくらいになってるんだけど、
再婚した相手とうまくやってる人も多い。
別に人生一回きりしか結婚できない訳でもないんだから
相性の悪かったハズレな相手とはとっとと離婚して
新しい伴侶を見つける事も出来る。

でもやはり森瑤子というのは私の母世代なんだよね。
離婚するってのは普通じゃなかった時代の人なんだと思い知らされる。

そしてもう一つの発見は
『情事』でとても許容できなかった
主人公の貞操観念。

『ホテルストーリー』を読むと
十話のうち、貞操観念のない不倫人妻はたったひとりしか
出てこなかった。

あとはほとんど未遂か、願望であり、
その後ことが読者に委ねられるタイプの終わり方であった。

本当のことは本人でも家族でも無いので知らないけど
10の物語の主人公の不貞確率を見ると
作者本人の貞操観念がなんとなく見えたような気がした。

『情事』があまりにセンセーショナルだったので
森瑤子が書く作品のほとんどの主人公がふしだらな
不倫人妻ってイメージになっていたけど
意外とそうでもないのだった。


はっきりと憧れは色あせたことは認めよう。
だけど若かったあの日に森瑤子が紡ぎ出した物語が
ときめきをくれたこともまた事実だ。

彼女を越えたから輝きが色あせたわけではない
私が選んだ人生と、彼女が手放さなかった人生が
あまりにも遠いところにあるだけなのだ。

最初のほうに書いた
BOOK OFFで森瑤子の本を大人買いすることは
やめておこうとおもう。

残りの作品は彼女が輝いた時代と共に
今はまだ封をしておくほうがいい。

そして、いつかまた時期が来たら
森瑤子作品を読み返してみよう。
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